第49回九州外科学会

能城浩和

 このたび平成24年5月18日(金)、19日(土)の2日間、第49回九州外科学会および第48回九州内分泌外科学会を第49回九州小児外科学会(生野 猛会長)との同時開催で佐賀市のマリトピアにおいて開催させていただくことになり大変光栄に存じております。

 まず、平成23年3月11日に東日本を襲った大震災およびそれに続く福島原発事故は歴史的なダメージを本邦に残し、現在でも多くの方々が不自由な生活を強いられていることを真摯に受け止めなければなりません。その一方で医学の発展を止めるわけにはいかず今回の学会の開催においても実りある成果を上げることに努力しなくてはならないと存じます。さて、外科医を取り巻く環境は日に日に厳しくなるばかりであることを実感されている方が多いと思います。労働時間過長、医療過誤に対する高リスク、低賃金などは抜本的な解決を見ないままにすすんでいます。また外科医が取り扱うことが多いがん診療においても抗がん剤治療は各臓器の治療ガイドラインを見てもわかりますようにその適応推奨度が高くなるにつれて外科医の負担はさらに高くなってきているようです。さらに女医さんの増加は特殊な労働環境整備が課題となっています。このようなことで外科医不足は深刻な問題なっています。現実ではこのような難問題を独自の解決策で乗り越えようとする施設もありますが、今私たちが出来ることは、医学生や初期研修医に外科学の魅力を伝承していく地道な努力が最も重要だと思います。この学会を通して経験豊富な先生方の日常診療から高度な外科手術までをわかりやすく提示していただき、また若手外科医発表の中での疑問や質問に対する的確なアドバイスによって“外科学への興味と探究心を若い外科医が共有できれば、さらに医学生や初期研修医に伝わり、有望な外科医育成の糸口が見つかるかもしれないと考えております。 どうぞよろしくお願い申し上げます。

 佐賀大学医学部は前身の新設佐賀医科大学のときより30年余りが過ぎ、平成23年10月には30周年記念式典も開催されました。佐賀県は南に有明海を有し、北は玄界灘に面して海産物の宝庫であるばかりではなく、佐賀牛や農作物も豊富な収穫があります。また史跡や温泉も数多く、学会で佐賀にお越しの際は佐賀の魅力を肌と胃で感じて心身ともにリフレッシュしていただければ幸いに存じます。実り多い学会になりますよう会員の皆様の多数のご参加、ならびにご協力、ご支援を心からお願い申し上げます。

ページトップへ

生野猛

 この度は、伝統ある九州小児外科学会の第49回大会を担当させて頂くことになり大変光栄に存じます。
 私は1981年に九州大学小児外科に入局して以来、池田教授、水田教授、田口教授に御指導いただき小児外科に精進して参りました。 本学会にも30年近く参加させて頂いており偉大な先輩方から多くの貴重な教えを受け小児外科医として育てて頂きました。今回は大変微力ではございますがこのような御恩に報いるべく機会を与えて頂きまして誠にありがとうございます。
 佐賀の地で本会が開催されますのは今回で3回目になります。 昭和60年に佐賀医科大学の山本裕士先生が第21回大会会長担当されました。また平成12年には佐賀県立病院好生館の林田裕先生が第37回大会会長を担当されてから11年目になります。その間、小児外科もめざましい進歩を遂げて参りました。特に臨床面では低侵襲と術後のQOL改善を目的とした鏡視下手術の普及はめざましく、鼠径ヘルニア、急性虫垂炎等を中心に全症例の60~70%の手術を鏡視下で実施している小児外科施設もあります。一方、小児外科の疾患は多岐にわたっていますが個々の症例は非常に稀なことも多く1例1例の診療経験が小児外科医としての非常に大切な経験になります。
 今回の学会では若い先生方の貴重な症例報告を期待するともに明日の九州の小児外科診療を担う若い小児外科医の育成に役立つようなベテランの先生方の貴重な経験に基づく御発表と活発な討論をお願いしたいと存じます。
 毎年、初夏の佐賀は風光明媚で緑も多く、おいしい地酒もあり海の幸、山の幸も豊富です。また近くには古湯をはじめとした温泉も多く、日頃の診療で疲れた心身を癒すのには最適かと存じます。是非おいで下さい。

ページトップへ

  • トップ
  • 会長挨拶
  • 開催概要
  • プログラム
  • 演題登録
  • 一般演題
  • 参加者案内
  • アクセス
  • リンク

会場案内

マリトピア

マリトピア

〒840-0850
佐賀県佐賀市新栄東3丁目7−8
TEL:0952-23-0111